2026年09月11日
- 認知行動療法
窃視症とは?盗撮を繰り返してしまう心理と再発防止のためにできること
こんにちは。
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターです。
「盗撮をやめたいと思っているのに、また繰り返してしまった」
「逮捕されたことをきっかけに、自分の行動について考え直したい」
「自分は窃視症なのではないかと思っている」
「家族から二度と繰り返さないように言われたが、何をすればよいのか分からない」
盗撮やのぞき見に関する問題では、本人自身も、
「なぜこんなことをしてしまったのか」
をうまく説明できないことがあります。
「もう絶対にしない」と決意することは大切です。
一方で、再発防止を考えるためには、決意だけではなく、
どのような状況で行動が起きたのか、そこに至るまでにどのような考えや行動があったのか
を具体的に整理していくことも重要です。
本記事では、
- 窃視症とは何か
- 盗撮と窃視症は同じものなのか
- なぜ盗撮を繰り返してしまうことがあるのか
- 再発防止では何を考えるのか
- カウンセリングでは何をするのか
について解説します。
窃視症とは?
窃視症は、精神医学では「voyeuristic disorder」と呼ばれるパラフィリア症群の一つです。
一般的には、本人が見られていることを認識していない人が、裸になっている、衣服を脱いでいる、あるいは性行為をしている場面を見ることによって、反復的で強い性的興奮が生じる状態に関連する診断です。
ただし、「のぞき見をしたことがある」「盗撮をしたことがある」というだけで、直ちに窃視症と診断されるわけではありません。
精神医学的な診断では、
- 反復的で強い性的興奮がある
- それが空想、衝動、行動として表れている
- 同意していない人に対して行動に移している、または本人に強い苦痛や生活上の支障がある
- 一定期間継続している
といった点が評価されます。
また、正式な診断は医師が行うものです。
そのため、
「盗撮をしたから自分は必ず窃視症だ」
と自己判断する必要はありません。
一方で、診断名がつくかどうかとは別に、
「盗撮を繰り返している」
「やめたいのに行動が続いている」
「またやってしまうのではないかと心配している」
という場合には、再発防止について考えていく意味があります。
盗撮と窃視症は同じものではありません
「窃視症」と「盗撮」は、しばしば同じものとして扱われますが、意味は異なります。
盗撮は「行動」を指す言葉です。
一方、窃視症は精神医学的な診断概念です。
そのため、
盗撮行為をした人すべてが窃視症というわけではありません。
逆に、本人の中に窃視に関する反復的な空想や衝動があり、本人自身がそれに苦しんでいる場合もあります。
再発防止を考えるうえでは、
「窃視症かどうか」
だけに注目するよりも、
実際に自分の行動がどのような流れで起きているのか
を整理することが重要になります。
「盗撮をやめたいのに繰り返してしまう」のはなぜ?
盗撮をした方の中には、
「もう二度としない」
と強く決意したにもかかわらず、再び同じ行動をしてしまう方がいます。
このような場合、
「反省が足りない」
「意思が弱い」
という説明だけでは、再発防止につながらないことがあります。
再発防止では、実際に行動が起こるまでの流れを具体的に確認します。
例えば、
ある場所へ行く
↓
周囲を見る
↓
特定の対象に気づく
↓
「撮れそうだ」と考える
↓
スマートフォンを準備する
↓
周囲を確認する
↓
撮影する
というように、一つの行動の前には複数の段階があります。
本人からすると、
「気づいたらやっていた」
と感じることもあります。
しかし詳しく振り返ると、実際にはその前にいくつもの行動や判断が存在している場合があります。
再発防止では、この流れをできるだけ具体的にします。
問題行動だけを見るのではなく「その前」を見る
例えば盗撮という行動だけを見て、
「次から盗撮をしない」
と決めるだけでは、対策がかなり抽象的になります。
一方で、
- どのような場所だったか
- 一人だったのか
- どのような対象に注意が向いたか
- そのとき何を考えたか
- スマートフォンをどのように使ったか
- どの時点なら行動をやめられたか
まで具体的にすると、対策を考えやすくなります。
例えば、
「特定の場所に一人で行かない」
「スマートフォンをすぐ取り出せる状態にしない」
「対象を探す行動が始まった時点でその場所を離れる」
など、より具体的な再発防止策を検討できます。
「行動の直前」だけを見ても足りない場合があります
盗撮が起こる直前だけではなく、その前の生活や行動も確認することがあります。
例えば、
「今日は盗撮しよう」
と最初から考えて外出している場合もあれば、
別の目的で外出したあとに、徐々に盗撮につながる行動が始まる場合もあります。
そのため、
- どこへ行ったのか
- どの道を通ったのか
- 何を見ていたのか
- どのようにスマートフォンを操作していたのか
- どの時点から対象を探し始めたのか
などを時間の流れに沿って確認していきます。
再発防止では、
「撮影した瞬間」だけを止めようとするのではなく、その手前で行動を変える
ことが重要になります。
盗撮をするときの「考え方」を整理する
行動の前には、さまざまな考えが浮かぶことがあります。
例えば、
「これくらいなら大丈夫だろう」
「バレなければ問題ない」
「一回だけならいい」
「今しか撮れない」
「ここなら見つからない」
といった考えです。
こうした考えを持ったから必ず盗撮をする、という意味ではありません。
しかし、実際に行動した場面でどのような考えがあったのかを振り返ることで、
自分が行動を許可するまでの思考の流れ
が見えてくることがあります。
カウンセリングでは、
「そんなことを考えてはいけない」
と考えそのものを責めるのではなく、
「その考えが出たあと、どのような行動につながっていたか」
を具体的に整理します。
「バレなかった経験」が行動を強めることもあります
過去に盗撮をしても発覚しなかった場合、
「今回も大丈夫だろう」
という考えにつながることがあります。
行動してもその場では大きな問題が起きなかった経験が重なると、徐々に警戒が弱くなる場合もあります。
そして、
最初はかなり慎重だった
↓
何度か発覚しなかった
↓
「意外と大丈夫だ」と感じる
↓
行動する回数が増える
↓
より大胆になる
という変化が起こることもあります。
このような場合には、
「なぜ続けられてしまったのか」
も再発防止を考えるうえで重要な情報になります。
「生活窃視症」と検索されることもあります
インターネット上では、「生活窃視症」という言葉で検索されることがあります。
ただし、これは一般的な精神医学上の正式診断名として広く用いられている言葉ではありません。
窃視行動が生活の中に組み込まれているように感じたり、日常的に対象を探すことが増えたりした方が、この言葉を使って情報を探している可能性があります。
重要なのは言葉そのものよりも、
- 日常生活のどの場面で行動が起きているのか
- どの程度繰り返しているのか
- 自分で止めようとしても難しいのか
- 具体的にどのような行動が習慣化しているのか
を確認することです。
盗撮をする人には共通した「心理」があるのでしょうか?
「盗撮犯の心理を知りたい」
という検索も多くみられます。
しかし、
「盗撮する人は全員こういう心理である」
と一つにまとめることはできません。
行動に至るまでの経緯や考え方は人によって異なります。
そのため再発防止では、
一般論としての「盗撮犯の心理」よりも、
その人自身が盗撮したときに何が起きていたのか
を確認することを重視します。
例えば、
- 何を求めていたのか
- どの段階で行動を止めることができたか
- どのような考えが行動を後押ししていたか
- 何が行動を続けやすくしていたか
などを確認します。
再発防止では「二度としません」から一歩進める
盗撮が発覚した直後には、
「絶対に二度とやりません」
と考える方も多いと思います。
その決意は重要です。
しかし、再発防止の観点では、
「しない」
だけではなく、
「しないために、具体的に何を変えるのか」
まで考える必要があります。
例えば、
「スマートフォンの使い方を変える」
「特定の場所では一人で行動しない」
「対象を探していることに気づいたらその場を離れる」
「自分の行動記録をつける」
など、その人の行動パターンに合わせて対策を考えていきます。
リラプスプリベンションという考え方
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターでは、再発防止を考える際に、**リラプスプリベンション(再発予防)**の考え方を用います。
リラプスプリベンションでは、
「再発しないと誓う」
だけではなく、
- どのような流れで問題行動が起きるのか
- その前にどのような兆候があるのか
- どの段階で行動を変えられるのか
- 再発につながりやすい状況をどう避けるか
- 実際に危険な場面になったときどう対応するか
を具体的に整理します。
重要なのは、
再発防止を「気持ち」の問題だけにしないこと
です。
行動を具体的に分析し、実際の生活で実行できる対策につなげていきます。
認知行動療法では何をするのでしょうか?
認知行動療法(CBT)では、
- 状況
- 考え
- 感情
- 行動
- その結果
などのつながりを整理します。
盗撮についても、
「なぜ自分はこんな人間なのか」
と人格全体を評価するのではなく、
具体的な問題行動がどのように生じているのか
を見ていきます。
例えば、
駅に行く
↓
対象を探す
↓
「撮れるかもしれない」と考える
↓
周囲を確認する
↓
スマートフォンを取り出す
↓
撮影する
という流れが見つかったとします。
すると、
「対象を探し始める段階」
「スマートフォンを準備する段階」
など、撮影より前に介入できるポイントが見えてきます。
こうした分析をもとに、自分に合った再発防止策を考えていきます。
逮捕されていなくても相談できます
性犯罪再犯防止のカウンセリングというと、
「逮捕された人が受けるもの」
というイメージを持たれるかもしれません。
しかし、事件化していない段階で相談することも可能です。
例えば、
「まだ逮捕されてはいないが盗撮を繰り返している」
「最近、行動がエスカレートしている」
「自分でもこのままではまずいと感じている」
「家族に発覚し、相談を勧められた」
といった場合にもご相談いただけます。
問題がさらに大きくなる前に、自分の行動を振り返り、対策を考えることも一つの選択肢です。
すでに事件化している場合
警察からの捜査を受けている場合や、逮捕・書類送検など事件化している場合でも相談できます。
その場合も、カウンセリングでは法律上の結論を判断するのではなく、
今後同じ行動を繰り返さないために何をするか
を中心に扱います。
必要に応じて、本人の同意の範囲で弁護士などとの情報連携を検討する場合もあります。
また、裁判提出等を目的とした意見書についても、別途対応しています。
ご家族からの相談について
盗撮が発覚すると、本人だけでなくご家族も大きな混乱を経験することがあります。
「本当に二度としないのか」
「何を信じればよいのか」
「家族としてどう関わればよいのか」
と悩まれることもあります。
本人の同意や状況を踏まえながら、ご家族への支援について検討することも可能です。
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターについて
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターでは、盗撮をはじめとした性加害行動の再発防止を目的としたカウンセリングを行っています。
プログラムは1対1の個別形式です。
複数人で行うグループプログラムではなく、一人ひとりの実際の行動や状況について整理していきます。
標準プログラムは全10回で、料金は1回10,000円です。
高額なプログラム料金を一括で支払う形式ではなく、1回ごとに料金をお支払いいただく形となっています。
オンラインで実施するため、全国からご利用いただけます。
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンター
専門サイトはこちら
https://addiction.cbt-mental.co.jp/
盗撮、痴漢、ストーカー行為など、性加害行動の再発防止について、専門的な情報をご案内しています。
認知行動療法カウンセリングセンター|オンライン相談
オンライン店舗ページはこちら
https://cbt-counseling.jp/office/online/
オンラインでのカウンセリングについて、利用方法や相談の流れなどをご確認いただけます。
性犯罪再犯防止カウンセリングについて
再発防止カウンセリングの詳しい内容はこちら
https://cbt-counseling.jp/counseling/relapse-prevention/
性加害行動に対する再発防止カウンセリングの考え方や、支援内容について詳しくご紹介しています。
Q&A
Q1.盗撮をしたら必ず窃視症なのでしょうか?
いいえ。
盗撮という行動と、精神医学上の窃視症という診断は同じものではありません。
正式な診断は医療機関で医師が行います。
一方、診断の有無にかかわらず、盗撮を繰り返している場合や再発が心配な場合には、再発防止について相談することは可能です。
Q2.盗撮をやめたいのですが、カウンセリングで本当に変わるのでしょうか?
カウンセリングを受ければ必ず再発しないと保証できるものではありません。
一方で、自分の行動がどのような流れで起きているのかを整理し、具体的な対策を考えることはできます。
「二度としない」と決意するだけでなく、実際の生活で再発防止策を実行できる状態を作っていくことを目指します。
Q3.まだ警察には知られていません。それでも相談できますか?
相談可能です。
事件化しているかどうかにかかわらず、
「盗撮を繰り返している」
「自分で止めることが難しい」
「このまま続けたくない」
と感じている段階からご相談いただけます。
Q4.家族が代わりに申し込むことはできますか?
ご家族などからのお申込みについても対応しています。
実際のカウンセリングをどのように開始するかについては、ご本人の状況などを確認しながら調整します。
Q5.オンラインだけでも再発防止プログラムを受けられますか?
はい。
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターでは、オンラインで個別プログラムを実施しています。
全国からご利用いただけます。
「なぜやったのか分からない」で終わらせないために
盗撮が発覚したあと、
「自分でもなぜこんなことをしたのか分からない」
という方は少なくありません。
しかし、
「分からないから仕方がない」
ということではありません。
実際の行動を一つずつ振り返っていくと、
「どこで始まっていたのか」
「どのような考えが行動を後押ししていたのか」
「どこなら止めることができたのか」
が見えてくる場合があります。
再発防止で大切なのは、自分を責め続けることでも、単に「もうやらない」と繰り返すことでもありません。
自分の行動を具体的に理解し、次に同じ状況になったときに違う行動を取れるよう準備することです。
盗撮を繰り返している方、窃視症なのではないかと悩んでいる方、再発防止に取り組みたい方は、オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターへご相談いただけます。
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンター
https://addiction.cbt-mental.co.jp/
オンライン相談のご案内
https://cbt-counseling.jp/office/online/
性犯罪再犯防止カウンセリングの詳細
https://cbt-counseling.jp/counseling/relapse-prevention/
カウンセリング・再発防止プログラムのお申込みはこちら
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