2025年09月17日
- 認知行動療法
オンラインで業務上横領へのカウンセリング

こんにちは。オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターです。
「やってはいけないことは分かっているのに、スリルを求めて会社のお金に手を付けてしまった」──そうした苦しみを抱える方は少なくありません。業務上横領は刑法上の重大な犯罪であり、発覚すれば職場での信頼を失い、職を失うこともあります。さらに、家族や友人関係にも深刻な影響を及ぼし、取り返しのつかない状況に追い込まれる可能性があります。
しかし一方で、本人は「二度とやらない」と心に誓っているにもかかわらず、同じ行動を繰り返してしまうことがあります。なぜなら、その背景には「スリルや緊張感を求める心理」が強く働いている事があるからです。本記事では、スリル追求型の横領の仕組みと、再発防止に役立つ認知行動療法(CBT)のアプローチ、そして当センターが提供するオンラインカウンセリングの特徴をご紹介します。
スリル追求型の業務上横領とは
業務上横領を行う人の動機はさまざまです。生活費に困っていたり、借金返済のために行ってしまう場合もあります。しかし、あるタイプの人は「お金そのもの」ではなく「スリル」を目的として横領をしてしまいます。
スリルが目的になる流れ
- 強い緊張感が訪れる
「見つかるかもしれない」「バレたらどうしよう」という恐怖と隣り合わせの状態に置かれる。 - 行為直後の解放感
成功した瞬間に強烈なスリルと快感が走り、心が一時的に軽くなる。 - その後の後悔と罪悪感
時間が経つと「自分は最低だ」「もう繰り返さない」と強く後悔する。 - 再び衝動が高まる
ストレスや退屈が刺激となり、また「スリルを味わいたい」という衝動が戻ってくる。
この一連の流れは、まるでジェットコースターのように緊張と解放を繰り返し、そのサイクルが行動を強化していきます。頭では「やめたい」と思っていても、心と体は「またやりたい」と反応してしまうのです。
繰り返してしまう人の心理的特徴
スリルを求めて横領を繰り返す人には、いくつかの心理的特徴が見られます。
- 衝動のコントロールが難しい
瞬間的な欲求が強く、理性的な判断よりも衝動が優先されてしまう。 - 自己正当化の思考が働く
「返せば問題ない」「頑張っている自分へのご褒美だ」と自分に言い訳してしまう。 - 後悔と罪悪感が強すぎる
行為後に強い自責の念に襲われ、「もうやめよう」と誓うが、その気持ちがかえってストレスとなり、再び衝動を引き起こす。 - スリルや緊張を求めやすい性格傾向
日常生活で刺激を求める傾向があり、危険な行為に引き寄せられてしまう。
このような心理の組み合わせによって、「やめたいのにやめられない」という悪循環が形成されます。
認知行動療法(CBT)による再発防止のアプローチ
当センターでは、こうした悪循環を断ち切るために認知行動療法(CBT)を取り入れています。CBTは「状況・思考・感情・行動」のつながりを整理し、衝動をコントロールしやすくするための実践的な方法です。
1. 行動の機能分析
横領という行為が本人にとってどんな役割を果たしているのかを整理します。「スリルを感じたい」「退屈を紛らわせたい」など、行動の裏にある目的を明確にします。
2. 認知の再検討
「一度くらい大丈夫」「返せば元通りになる」という思考のパターンを見直し、現実的なリスクを丁寧に確認します。実際には「返せば済む」わけではなく、発覚すれば社会的な信用を失うことを認識します。
3. 衝動のモニタリング
衝動が高まる前には必ずサインがあります。例えば「心臓が高鳴る」「頭の中が“やりたい”でいっぱいになる」などです。これを記録し、早い段階で気づけるように練習します。
4. 衝動を受け流す練習
「やりたい」という考えを力で抑えるのではなく、「あ、またそういう気持ちが出てきたな」と距離をとる練習をします。マインドフルネスや言語的脱フュージョンと呼ばれる技法を用い、衝動に巻き込まれない状態を作ります。
5. 代替行動の構築
スリルや達成感を安全に得られる行動を生活に取り入れます。スポーツや創作活動、難しい課題に挑戦することなど、健全に緊張と解放を味わえる活動を一緒に探します。
6. 再発リスクの管理
給料日前、強いストレスを感じている時、孤独を強く感じる時など、衝動が高まりやすい場面を洗い出し、あらかじめ対策を立てます。
オンラインカウンセリングの強み
当センターはオンライン専門のカウンセリングを提供しています。オンラインだからこそ得られる強みがあります。
- 秘密が守られる
通院や来室の必要がなく、自宅から安心して相談できます。 - 時間の柔軟性
夜間や休日にも対応できるため、仕事や家庭と両立しやすい環境です。 - 全国どこからでも利用可能
地域を問わず、同じ質のサポートを受けることができます。 - 生活の中で実践できる
オンラインでの面談だからこそ、実際に生活している環境を振り返りながら学んだ技法を使うことができます。
よくあるご相談(Q&A)
Q1. スリル目的の横領でも相談できますか?
A. もちろんです。スリルや衝動に関わるタイプの横領にも対応し、衝動の理解と代替行動の習得をサポートします。
Q2. 家族が横領をしてしまいました。本人が来なくても相談できますか?
A. ご家族からの相談も可能です。本人の行動をどう支えればよいかを整理することは再発防止につながります。
Q3. オンラインだけで効果はありますか?
A. 効果は十分にあります。むしろ生活環境に近い場で学んだスキルを実践できるため、行動変化が起きやすいというメリットもあります。
Q4. どのくらいの期間で改善できますか?
A. 個人差はありますが、多くの方は数か月から半年ほどの取り組みで、衝動のコントロールや代替行動の習得に進展が見られます。
Q5. 誰にも知られずに受けられますか?
A. はい。オンライン面談は完全予約制で行われ、プライバシーは厳守されます。安心してご利用いただけます。
まとめ
スリルを求めて業務上横領を繰り返してしまうのは、「意志が弱いから」ではありません。衝動と快感が結びついた悪循環の中にいるからです。
オンライン性犯罪再犯防止カウンセリングセンターでは、認知行動療法を基盤に、衝動を理解し、代わりとなる行動を育て、再発を防ぐための実践的な支援を行っています。
「もう繰り返したくない」「信頼を取り戻したい」と思われる方は、ぜひご相談ください。
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